エミールと三人のふたご
ケストナーは心底どれもいいのだけれど
トリヤーの挿絵の力も大きいと思う。
第4章 「海べの別荘 」で海を見たことのないエミール、おばあさんとポニーを先に歩かせるハーバーランド氏の粋なはからい。
初めて見る海に、すっかり心をうばわれて立つ三人の姿が切なく美しい。
第14章 「まじめな話 」には心を打たれる。
このおばあさんとエミールのような賢さと愛情深さがあれば、どんなにか大切な人を幸せにできるだろう。